「住宅ローンが通らなかった!」
「もう一度、審査を受けられないのかな?」
「再審査できるなら、突破法を知りたい」
住宅ローンを組もうとしている方は、このような不安があるかもしれません。
マイホーム購入は、大きなライフイベントなので当然です。
審査に通らない理由を把握し、その理由に応じた対処をすれば、再審査に通ることは十分可能です。
この記事を読めば、以下のことがわかります。
・住宅ローンの事前審査に通らない6つの理由
・住宅ローンの本審査に通らない3つの理由
・住宅ローンの審査の仕組み
・住宅ローンに通らない人が再審査を突破する対策5選
この記事を読んで念願のマイホーム購入を実現しましょう。

銀行で、住宅ローンの審査を担当した経験を踏まえ解説します
住宅ローンの事前審査に通らない6つの理由

住宅ローンでは、事前審査の後に本審査が実施されます。審査に通らない場合もありますが、理由は教えてもらえません。
しかし、クリアできない人には共通の傾向があります。一般的には以下のような状況の人は通りづらいです。
・条件をクリアしていない
・勤続年数が短い
・収入が安定しない
・他の借入が多い
・リボ払いやカードローンの利用が多い
・過去に延滞歴がある
順番に見ていきましょう。

自分の場合はどれに当てはまるか考えながら読んでください!
条件をクリアしていない
事前審査は金融機関によって基準が定められています。そのため条件をクリアしなければ通過できません。
全て公表されていませんが、ホームページで確認できるものもあります。
例えば以下のような項目です。
・申込可能年齢
・完済時の年齢
・借入金額の上限
・借入期間
これらの条件を満たさないと審査に通らないため、事前に確認しましょう。
勤続年数が短い
勤続年数が短い人は、審査に通らないことが多くあります。
仮に収入が多くても、勤務年数が少なければ信頼されにくくなり、不利になるケースがあるためです。
継続して勤務している人ほど信用度が高まる傾向があります。
したがって、転職の予定がある場合はタイミングに注意しましょう。
なお、金融機関によって勤続年数の基準が異なるため、事前の確認が必要です。
収入が安定しない
収入が安定しない人への審査は厳しくなります。
住宅ローンは長期に亘るため、安定した収入を続けられることが前提です。
そのため、金融機関によっては正社員でなければ、借入できないこともあります。
前年から収入が大きく下がっている人は注意が必要です。
他の借入が多い
住宅ローンを申し込む際に、他の借入が多い人も審査に通らないことがあります。
例えば、マイカーローンや多額のキャッシングなどがある場合です。
毎月の返済額が多いと「これ以上借りたら返済が困難になるのではないか」と思われる可能性があります。
借入返済総額の上限は、年収の30%程度が一般的です。
金融機関によって上限の設定は異なり、基準をを超えていると断られる場合があります。
過去に延滞歴がある
借入やクレジットカード・分割払いの延滞があると審査に通りません。
金融機関やクレジットカード会社の間で、情報が共有されているからです。
延滞が解消した後も、記録は通常5年〜10年間残るので、記録が消えるまで待つ必要があります。
記録が残っているか不安な人は、本人であれば「個人信用情報機関」に照会できるため確認するといいでしょう。
【主な個人信用機関】
正式社名 | 呼称 | 加盟機関の種類 |
株式会社シー・アイ・シー | CIC | 信販系、クレジットカード会社、消費者金融 |
株式会社日本信用情報機構 | JICC | 消費者金融、クレジットカード会社、リース会社 |
全国銀行個人信用情報センター | KSC | 銀行、信用金庫、信用組合 |
リボ払いやカードローンの利用が多い
延滞がなくても、リボ払いやカードローンを頻繁に使っている人は、審査に通らないことがあります。
金利が高く負債額が増えやすく、自己破産に至る事例も多いためです。
住宅ローンの検討を始めたら、リボ払いやカードローンの利用を控えて、残高をできるだけ減らしてください。
住宅ローンの本審査に通らない3つの理由

事前審査の後に本審査に移りますが、審査に通らないことがあります。
一般的には、以下の理由が多い傾向です。

本審査が通らない時は確認しましょう!
・事前審査と申請内容が異なる
・購入物件の担保評価が低い
・健康状態が悪い
順番に見ていきましょう。
事前審査と申請内容が異なる
事前審査が通っていても本審査の際、状況が変わっていたら通らないこともあります。
結果は、事前に申告した内容を元にしているため、変更点があれば再検討が必要です。
例えば事前審査通過後、転職をして勤続年数が短くなった、収入が減ったなどの場合は注意してください。
内容の変更がある場合は、早めに担当者に相談しましょう。
購入物件の担保評価が低い
物件の資料を金融機関に提出し、本審査をしてもらった結果、担保評価が低いため希望する融資金額が受けられないことがあります。
事前審査の段階では、大まかな担保評価しかしていないためです。
本審査で詳しく調べてみたら、事前の情報と違っていたということも少なくありません。
担保のことが気になる人は、前もって担当者に相談したほうがよいでしょう。
健康状態が悪い
健康状態によってはローンを申込ません。
ほとんどの金融機関では、ローンの申し込みには「団体信用生命保険」という死亡保険に加入する必要があります。
加入していれば、仮に借入人が死亡しても、保険金を返済に当てるためローンの返済がなくなります。
しかし、加入できなければ残されたご家族がローンを返済しなければなりません。
したがって、健康状態が悪く団体信用生命保険に入れないとローンを申し込めないのです。
住宅ローン審査の仕組み

住宅ローンは頻繁に申し込むものではないため、審査の仕組みを知らない人が多いです。
最低限、知っておいた方がよい項目を紹介します。
・事前審査と本審査がある
・審査に通らないこともある
・事前審査は同時に複数の金融機関で受けられる
それぞれ、内容を見ていきましょう。
事前審査と本審査がある
ローンの審査には、事前審査と本審査の2つのステップがあります。審査期間は、事前で1週間程度、本審査で1ヶ月程度が目安です。
本審査には詳細な資料のチェックが必要なため、審査の時間もかかります。
迅速に数多くの結果を出すために、事前審査を本審査の前に行っているのです。
審査に通らないこともある
審査に通らない理由を全てクリアしても必ずしも通るとは限りません。
各金融機関によって基準が異なり、公開されていないものもあるからです。
基準をクリアすれば、ほとんどの場合通ります。
ただし、本審査の最終結果通知を受けるまでは、確実とはいえません。
事前審査は複数の金融機関で受けられる
同時に複数の先に事前審査を出しましょう。
審査基準は金融機関によって違うため、複数に審査を申し込めば、他で通る可能性があります。
一般的には3つ程度の金融機関に同時審査をかける人が多いようです。
金融機関によって商品内容も異なるので自分にあった先を見つけましょう。
住宅ローンに通らない人が再審査を突破する対策5選

通らない理由に応じて再審査の対策を立てましょう。
代表的な5つの対策を紹介します。
・年収を増やす
・借入額を減らす
・他の金融機関でチャレンジする
・住宅価格や費用を見直す
・専門家の力を借りる
それぞれ詳しく見ていきましょう。

「通らない理由」にあった対策を考えましょう!
年収を増やす
審査に申告する所得を増やすと通りやすくなります。
所得が多い人はそれだけ返済能力が高いと判断されるからです。
方法としては、配偶者や親を連帯保証人にする、本人に給与以外の所得を合算するなどがあります。
年収に加算できるものがあれば検討してみましょう。
借入額を減らす
借入額を減らせば、全体の返済額も減るため再審査を突破できる場合が多いです。
例えば、以下の方法で借入額は減らせます。
・既存借入の繰り上げ返済をする
・複数の借入をまとめて毎月の返済額を減らす
・今回の住宅ローンの金額を引き下げる
自力で返済する資金がない場合、両親に援助してもらう人も多いです。
他の金融機関でチャレンジする
現状、審査が難しいようであれば、別の金融機関に当たってみましょう。
審査基準は金融機関によって異なるため、違う金融機関で通る可能性もあるからです。
ネット銀行は比較的審査が厳しい、信用金庫や地方銀行は審査に柔軟など金融機関の種類によっても審査の姿勢や条件は異なります。
一つの金融機関の審査に通らなくても、決してあきらめないでください。
住宅価格や費用を見直す
購入する住宅の価格やコストも見直してみましょう。
住宅価格や費用は高額なため削減できれば効果が大きいからです。
住宅の水回りなど設備のグレードを見直し、カーテンや照明・エアコンを自分たちで手配すれば費用は大きく削減可能です。
住宅ローンにかかる費用は物件価格の3〜10%と言われていますが、融資手数料や仲介手数料など交渉で安くできるものもあります。
コストを見直しても、予算をオーバーする場合はもっと安い別の物件を探すのも一つの方法です。
優先順位をつけて不必要な出費はできるだけ抑えましょう。
専門家の力を借りる
再審査を進める際は、金融機関の担当者・ファイナンシャルプランナー・住宅ローンアドバイザーなど専門家の力を借りる方がいいでしょう。
自分で通らない原因を特定し再審査を進めようとしても、審査の基準は公表されていないものが多く、優先順位を決めるのは難しいからです。
「借入が多いから貯金を使って返済しよう」と思っていても、問題はそれだけではない場合もあります。
専門家はローンに対する知見や情報を持っているため、彼らに相談した方が効果的です。

自分で考えるより専門家の知恵を借りる方が効率的です
まとめ

住宅ローンの審査に通らない時は、まず通らない理由を把握した上で再審査のための対策を講じましょう。
通らない理由は、収入が安定しないことや他の借入が多い、支払いを延滞したことがあるなどがあります。
再審査を突破するには、借入額を減らしたり、他の金融機関を当たったり、住宅価格やコストを見直すなどするとよいでしょう。
担当者や専門家の力も借りて進めるのが効果的です。
この記事を参考に、審査に通らなくても諦めずに再チャレンジして、理想のマイホームを手に入れましょう。